こんにちは。訪問看護ステーションで働いている助産師かこです。
今回は、訪問看護の現場で欠かせない「訪問バッグの中身」についてご紹介します。
実際に私が普段持ち歩いているものをまとめています。
訪問バッグとは?
訪問バッグとは、訪問先で必要な医療器具やケア用品を持ち歩くバッグのこと。
病院とは違い、訪問先ですぐに道具をとりだせるように、コンパクトかつ、機能的にまとめています。
看護師も助産師も、自分のケアスタイルや訪問内容に合わせてバッグの中身を工夫しています。
訪問バッグの基本セット
まずは、ほとんどの訪問看護師が持っている基本の中身はこちら。
- バイタルセット
- 手袋、アルコール綿、消毒液、替えマスク
- タブレット、スマホ
バイタルセット
訪問は、まずバイタル測定からはじまるので、必ずセットで持ち歩きます。
・血圧計
・体温計
・パルスオキシメーター
・聴診器
手袋、アルコール綿、消毒液、替えマスク
感染予防対策として、使い捨て手袋やアルコール綿、スプレータイプの消毒液は常備。
ただ、基本的に訪問のケアで使う衛生材料は利用者様に準備していただいています。

ケアの方法もご自宅の方法に沿って実施していくため、清潔の考え方は緩い場合が多いです。
例えば気管切開の管内吸引も素手。シリンジや手袋などを沢山準備するのはコスト的にも難しいですよね・・・。
タブレット、スマホ
タブレット記録を採用しているステーションのため、タブレット常備です。いつでもどこでも、情報収集ができます。訪問と訪問の間など、ちょっとした合間に記録を進めたり、訪問時も利用者様とスケジュールを確認する際に使用します。
スマホは、関係機関やスタッフ間で連絡を取り合ったり、訪問中のトラブル時も必要です。

訪問は車移動になるため、万が一の事故や渋滞もあったりと予想外の状況になることもあります。そのため連絡がとれる手段がないと困ってしまいます。充電は毎朝確認必須です!
助産師ならではのアイテム
助産師として訪問する場合は、主に妊婦さんと産後のママさん、赤ちゃんを対象とした訪問になってきます。そのため、周産期ならではのケアのために必要なアイテムが加わってきます。
- ドップラー
- 赤ちゃん用体重計
- アロマオイル、アロマストーン
ドップラー
妊娠中、赤ちゃんの心音を聴いていきます。定期的な妊婦健診が一番重要ですが、訪問時に児心音が聞けるとママは安心感がありますよね。
赤ちゃん用の体重計
赤ちゃんの成長発達の指標の一つ、体重は、定期的に測定し確認していきたい項目です。
特に、退院直後はママの不安感も強く、次回の受診まで1カ月以上はあく場合も多く、悩みながら授乳している方も少なくありません。
もちろん、不必要な測定は逆に不安をあおってしまうため注意が必要ですが、そのご家族に合わせて週1回や2週間に1回程度測定して、状態を一緒に共有しながらよりママと赤ちゃんにあった方法を一緒に模索しています。
アロマオイル、アロマストーン
主に、産後のママに使うことが多いです。
産後の慣れない育児、眠れない夜、子供と自分だけの毎日です。気が休まらず、心身共に疲弊されているママが多いなと感じます。お話をしながら手を触らせてもらったり、好きな匂いに包まれてホッとできる時間になればと思っています。
私が入れている便利グッズ
他にも実際に使ってみて便利だったものをご紹介!
訪問では、本当に様々なお宅にお邪魔します。その時のために車内にはこんなものも置いてあります。
- モバイルバッテリー(スマホ・タブレット用)
- 清潔用品(コロコロクリーナー、除菌ウエットティッシュ)
- ユニフォームの着替え、靴下、マスク
- 季節の対応用品
夏ver. 暑さ、日焼け対策用品(車内サンシェード、アームカバー)
冬ver. 寒さ対策(ネックウォーマー、レッグウォーマー、上着) - おもちゃや絵本
モバイルバッテリー
毎朝必ず確認しているのが、スマホ、タブレットの充電。
ですが、地図アプリや通話、調べ物をしているとどんどん充電が減ってしまい困ることも多く、持ち歩くようになりました。

夜は、スマホに、タブレットに、モバイルバッテリーの充電に…と沢山のものがコンセントを占領しています。
清潔用品 ユニフォームの着替え、靴下、マスク
訪問は、本当に様々な利用者様のご自宅に伺います。精神科訪問になると、セルフケアが難しい方も多く、一緒に部屋の掃除や片づけをすることもあります。
また、子供たちの沐浴を実施すると、濡れてしまうこともしばしば。次の訪問もあるため、常に清潔な状態に、と気を付けています。
季節の対応グッズ
・夏ver. 暑さ、日焼け対策用品(車内サンシェード、アームカバー、クールネック)
・冬ver. 寒さ対策(ネックウォーマー、レッグウォーマー、上着)
利用者様によってはセルフケア習慣を継続するために一緒にお散歩や買い物に行くこともあります。また、訪問で事業所に戻れない時は車内でのお昼ご飯を取ることも多くなります。
そのため、天気や気温を見ながら自分も体調を崩さないように準備をしていきます。
おもちゃ、絵本
小児の訪問では、利用者様となる子供たちとの会話のきっかけになったり、少しでも訪問が楽しいものになるように持ち歩いています。ものだけではなく、手遊びや童謡、その時によって流行っている歌など年齢に合わせた引き出しを増やすように心がけています。
まとめ
訪問バッグの中には、バイタルセットや感染対策のグッズ、処置に使う道具など、その日の訪問に合わせた沢山のアイテムが入っています。
訪問先の環境は様々ですので、「あってよかった!」と感じる小さな工夫やグッズも日々の経験で増えていきます。
今日は一緒にどんな制作をしようかな?天気がいいからお散歩しようかな?ゆっくりお話しする時間になるかな?など、そんな想像を詰め込んで訪問に行っています。
ご参考になれば嬉しいです。
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