
先日、保育園の先生がニコニコしながら教えてくれたお話がありました。
「これ、可愛すぎてぜひお母さんにもお伝えしたいなと思って」と。
0歳から保育園に通っている息子君。
娘ちゃんは3歳までしっかり自宅保育していたこともあり、「こんなに早く預けていいのかな…」という迷いもありました。
けれど、5歳差姉弟の我が子。同じ保育園で娘ちゃんと息子君が一緒に過ごせるのは今だけ。
そして、私自身もずっと我慢していた復職のタイミングがようやく来た年でした。
「えいっ!」と気持ちを決めて預けた息子君も、気づけばもう保育園3年目。
0歳のころから一緒に過ごしてきたお友達とは、3年目の絆ができているようです。
0歳からの集団生活で育った「関係性の土台」
先生は、お友達と静かにおままごとをしているなぁ、と思ったそうです。
2人はなんと、終始無言。
お友達がピザを置く場所がないと、息子君はお皿をすっと差し出し、お茶を注ぐ場所がないとコップをそっと差し出す。
まるで熟年夫婦のような、阿吽の呼吸。
その光景に先生も思わず笑ってしまったそうです。

からの…

助産師の視点から見てみた「心の成長」
助産師として、赤ちゃんから幼児へと成長していく姿を見てきましたが、心の発達は「言葉」よりもずっと早い時期から始まっていると感じています。
生まれたばかりの赤ちゃんは、言葉を使わずに視線、表情、声のトーン、触れ方でやり取りをしています。
例えば、泣いたときに抱っこされて安心する体験は、「自分の気持ちを受け止めてもらえている」と感じ、信頼へとつながっていきます。
この身体的な安心感の積み重ねが、幼児期の「人と関わることは心地よい」という感覚に繋がっていきます。
息子君たちのように、言葉を交わさずとも自然に助け合える姿は、まさにこの“信頼の土台”がしっかりと築かれている証の一つなのかなと思います。
0歳から同じ環境で過ごす中で、一緒に泣いたり笑ったりしながら育んできた小さなやり取りが、「相手を思いやる」「相手の気持ちを感じ取る」という社会的・情緒的な発達に繋がっていく。
私たち大人が思う以上に、子供たちは日々の関わりの中で沢山のことを感じ取り、“心の成長の一歩”を少しずつ重ねているのだと感じます。

今回の息子君の場合は、0歳の言葉を介さない関わりをしていたお友達相手だったこと、いつものおままごとの流れを再現したこと、もあるのかもしれません。
どちらにせよ、母としては息子君の気遣いのできる感じにキュンでした(笑)
親として見守りたい「信頼の芽」
私たち大人は、つい「うまく言葉で伝えられたか」「仲良く遊べたか」に注目してしまいがち。
でも、こうした静かな関わりの中にも信頼の芽は確かに育っています。
「見てみたかったなぁ」と思わず微笑んでしまうような、かわいい熟年夫婦のような2人。
この小さな積み重ねが、これからの人間関係の土台になるのだと思うと、心が温かくなりました。
まとめ
こどもの成長は、目に見えることばかりではありません。
一緒にいる時間、空気、安心感などなど。その積み重ねが思いやりや信頼を育てていく。
助産師として、母として、これからのその瞬間を大切に見守っていきたいと思います。


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